15. 東京国際工科専門職大学

東京国際工科専門職大学では、新たな価値やサービスを生み出し社会課題を解決する人材“Designer in Society(社会とともにあるデザイナー)” を育成するため、現実的な課題に取り組む「課題解決型学習」を行う授業を多く取り入れています。今回、産学連携プロジェクトとして、本イベント主催事務局(GTF事務局)と連携し、環境イベントが抱える課題に取り組むことになりました。15名の実習生が3グループに分かれ、半年かけて取り組んだ課題解決のためのアプローチを発表します。

産学連携プロジェクト発足に至るまで

「若者にもっと環境イベントに参加して欲しい!」
”環境イベントが抱える社会課題”に取り組む産学連携プロジェクトが発足

GTFグリーンチャレンジデーは2010年以降、環境問題に対する理解促進、および環境問題の自分ごと化を目的に、毎年秋に新宿御苑を会場に、環境保全や生物多様性をテーマに開催されています。「これからの地球環境を担う10代の若者にもっと参加してほしい!」。イベントが抱えるこの課題に対し、本校実習生が解決に向け取り組むことになりました。

イベント主催者が本校実習生に期待すること

  • これまでリーチできていなかった10代の若者が参加したくなる企画や仕掛けの提案
  • 本校の強みであるテクノロジー技術やノウハウを生かした提案
  • 都会のオアシス「新宿御苑」を舞台に、どのようなアプローチをすればターゲット層が参加したくなるイベントになるか、「環境イベント=つまらない」から「環境イベント=参加するのがかっこいい、おもしろい、楽しい」へ転換するような「環境イベント」を現代にあわせて再定義すること 

課題解決に取り組むプロジェクトチーム紹介

Aチーム

~AR技術を使って環境問題について考えよう!~
The新宿グリーンアドベンチャー
企画詳細はこちら

Bチーム

「リサイクル君」のツールでサステナブルを意識した身近な活動をしてみよう!
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Cチーム

環境問題をゲームで学ぼう
~若い人にもっと環境問題について知ってほしい~
企画詳細はこちら

Aチーム

AR技術を使って環境問題について考えよう!

~The新宿グリーンアドベンチャー~

この企画は、新宿御苑内に設置されたARマーカーを巡るスタンプラリーイベントです。環境を破壊する廃棄物がモチーフの敵を倒すことで自然を取り戻し、同時に環境問題の知識も得られます。
AR技術を用いることで、主に若者をターゲットとして企画しています。また、ストーリー性のあるスタンプラリーであるという新規性を持たせています。
 
具体的なゲーム内容は、環境問題に関するクイズを敵が一問出題し、プレイヤーはその問題を解いて敵を倒していくというものです。全ての敵を倒すとラスボスに挑戦することが可能となり、ラスボスを倒すと(すべてのARマーカーを巡ると)エンディングを見ることができます。

<タイトルロゴ・キャラクターデザイン>

 

タイトルロゴ

「THE新宿グリーンアドベンチャー」のロゴには新宿を彷彿とさせるビルやコクーンタワーモチーフのデザインを取り入れつつ、アドベンチャーをイメージしたロゴに仕上げました。

キャラクターデザイン

主人公は一目で主人公と分かる正義感あふれる少年をイメージしました。敵キャラクターは環境問題の要素を取り入れつつ、敵キャラらしいデザインにしました。 (画像をクリックして全容をご覧ください。)

タイトルロゴ&キャラクター

(画像をクリックして全容をご覧ください。)

企画の具体的な実施イメージ

実施イメージとしては、まずグリーンチャレンジデー開催期間中にARマーカーを新宿御苑内に設置します。参加者の方々にはダウンロードが不要な専用のWebアプリを使い、スマホ等のカメラを通じてARマーカーを読み込むことでゲームをプレイしていただきます。手軽に遊べるよう、プレイ時間は10~15分を目安に考えています。

期待できる効果・成果

最新のAR技術を用いることで、好奇心旺盛な若者に多く参加していただくことを目標としています。
そして、ゲーム内でのクイズやキャラクターにインパクトを持たせることで、帰った後にその中の一つでも印象に残っていれば、環境問題に対して少しでも興味を持ってもらえることが期待できます。
また、参加者がARの記念写真を撮りSNSに投稿するなどといった楽しみ方もでき、イベントの周知にもつながります。

Bチーム

アプリで環境問題を自分事化!

「リサイクル君」のツールでサステナブルを意識した身近な活動をしてみよう!

近年問題になっている地球温暖化に目を向け、サステナブルなリサイクル活動をテーマに企画しました。私たちはここ最近コロナ禍で、原宿などのいわゆる''若者のまち''に古着屋が続々オープンしており、さらに若者が集まっているということに気づきました。コロナ禍の古着ブームを一時的なのもので終わらせるのではなく、「古着を選ぶこと=ファッションのリサイクル」が、ファッションを楽しむ一つの選択肢として多くの若者の間に定着したらよいと考えました。そこで考えたのが「リサイクル君」というアプリを開発することです。

工夫した点

「リサイクル君」は“リサイクル”を楽しく、身近に体験してもらうことを目的としています。主な内容としては、着なくなった衣類や古着などをマスクやバッグなどの日用品に生まれ変わらせることなのですが、ただそれだけでは新規性を感じられず、ありきたりなままで終わってしまいます。そこで、この企画に新規性を持たせるべく、リサイクルにデジタルを掛け合わせました。それは、事前に撮った古着などの写真を“リサイクル君”というツールに送ることで、その素材をもとにどのような日用品が作れるかを様々なバリエーションで教えてくれるというものになっております。
そこがこの企画の最大の強みでもあり工夫した点でもあります。

<「リサイクル君」アプリデザイン>

 

「リサイクル君」アイコン

リサイクル君のアプリアイコン。

「リサイクル君」ツール画面

リサイクル君を使用した際に表示される画面を想定して作成

企画の具体的な実施イメージ

ツールの開発に関しては、学校で学んだ知識を活かし開発を進め、できた段階で試験的に1ヶ月ほどアプリケーションストア等での配信を行う。そこから様子を見て、実際に触っていただいた評価や感想等を参考に改善し、完成に努めていく。また、アプリという形ではなくブラウザでできないかということも考えています。

期待できる効果・成果

この企画に触れてもらうことで、「サステナブルな活動ってこんなに簡単にできるのか」と感じてもらい、さらにツールを開発することでより楽しく未来の地球環境の改善をしてもらえるのではないかと考えており、また、そこに持続性をもたせ、着なくなった古着を“捨てる”のではなく新しく“生まれ変わらせる”という選択肢を増やすことができると想定しています。

Cチーム

環境問題をゲームで学ぼう

環境ゲーム「プロテコ  proteco」で若い人にもっと環境問題について知ってほしい

環境問題について 、より多くの人に知ってもらう為には、堅苦しい物ではなく楽しんでもらう必要があると考えました。
そこで年齢性別関係なく、遊びながら環境問題について理解できるカードゲームを企画しました。さらに遊びを通して、身近に感じてもらえることを目指しています。

<カードの種類と遊び方>

 

環境破壊カード

それぞれ破壊力と影響の大きい保護対象カードが設定されている。
使用すると相手の保護対象カードのライフポイントを破壊力の数だけ減らすことができる。
影響の大きい保護対象カードに対して破壊力が2倍になる。

環境保護カード

それぞれ保護力と影響の大きい環境破壊カードが設定されている。
使用すると相手の環境破壊カードの破壊力を保護力の数だけ減らすことができる。
影響の大きい環境破壊カードに対して保護力が2倍になる。

保護対象カード

ゲーム開始前に6枚の中から3枚を選択する。
カードにはそれぞれライフポイントが設定されている。
ライフポイントが0になると絶滅してしまう。絶滅したカードは、絶滅ゾーンに置く。
保護対象が絶滅したら2枚目を出す。3枚目まで絶滅したら負け。

基本的なプレイルール

①保護対象カードをそれぞれ場に出す
②山札から全てのプレイヤーにカードを5枚ずつ配る
③攻撃の順番を決める
④手番のプレイヤーが山札から1枚カードを引く
⑤-1環境破壊カードを使用する。
 -2環境破壊カードが手札になかった場合、もう1枚カードを引く。
⑥攻撃を受けたプレイヤーはそれに対して環境保護カードを使用する
⑦次のプレイヤーに代わる
→④に戻る
補足情報
・山札が0枚になった場合、使い終わったカードをシャッフルし再度山札とする
・保護対象カードのライフポイントが0になった場合、絶滅
勝利条件
・相手の保護対象カード3枚のライフポイントを0にしたら勝ち

企画の具体的な実施イメージ

オンライン授業で企画を進めてきました 。
現在は 、プリントされたカードを使用して 、オフラインでプレイをしています。将来的には、AI技術を使ったコンピュータとの対戦やオンライン対戦を考えています。

期待できる効果・成果

体験することで環境問題を深く理解してもらい、若年層を中心に環境問題をより 身近な問題として意識してもらう。環境問題と対策の関係性を知ってもらえる。

<オンラインで繋がろう!> オンライン交流会開催

オンライン交流会 with 東京国際工科専門職大学 地域共創実習デザインA/B/Cチーム

日時:11/7(日)
   ➊Aチーム 12:00~12:15
   ❷Bチーム 12:30~12:45
   ❸Cチーム 13:15~13:30
会場:MuSuBu(ポップアップストア)
参加:無料

ポップアップ会場と出展者をオンラインでお繋ぎして、来場いただいたみなさまと自由に交流できる機会を提供いたします。奮ってご参加ください!
 

アンケートにご協力ください

今回の連携プロジェクトについて

 東京国際工科専門職大学 地域共創デザイン実習について

東京国際工科専門職大学は、今までの大学制度にはない職業に直結した実践的カリキュラムを重視しており、日本で初めて工科分野の認可を受け、20204学に新宿に開学しました。大学の特徴的な科目の一つに、短期間で職業に必要な即戦力を培う「地域共創デザイン実習」があります。この科目は、デジタル技術を学ぶ「AI」「IoT」「ロボット」分野と「ゲーム」・「CG・アニメ・映像」分野の学生が融合し、社会や企業が抱える課題解決のお手伝いをしながら、地域の活性化および創生の実現を図るものです。

今回連携に至った想い

GTF事務局様が、毎年開催されているGTFグリーンチャレンジデーは、我々と同じ新宿(新宿御苑)を拠点に東京近隣地域の活性化を実践し、環境問題の啓発活動を通じて世界に通用するSDGs浸透・普及活動を行っておられます。新宿という地から、東京・日本・世界に目を向けるGTF事務局様の活動は、まさに「国際」「専門職」を冠する我々の教育活動にふさわしいと考え、そのパートナーとしてご協力をお願いした次第です。

私たちの COOL CHOICE

今回プロジェクトに参加してくれた学生の皆さんが、日常生活の中で取り組んでいる温暖化対策を教えてくれました。 ・プラモデル製作の際に出るごみを、専用の回収Boxに出す
・エアコンの冷房と扇風機を併用する
・エコバッグを持ち歩く
・梱包があまりされていない商品を選んで買う
・ごみの分別

15. 東京国際工科専門職大学

東京国際工科専門職大学は、今までの大学制度にはない職業に直結した実践的カリキュラムを重視しており、日本で初めて工科分野の認可を受け、20204学に新宿に開学しました。

所在地

〒160-0023 東京都新宿区西新宿1-7-3 総合校舎コクーンタワー

WEBサイト

https://www.iput.ac.jp/tokyo

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電話

03-3344-5555

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